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(C)山北篤

第15章 障害

 スペオペのヒーローは、冒険の最中に様々な障害にぶつかります。その障害は、もちろん敵キャラクターであることも多いのですが、他の障害も多種多様です。

人間


物分かりの悪い味方


 本来なら味方であるべき人物なのですが、頭が固かったり、PCに悪意を持っていたりするため、邪魔になる人物です。
 規則にうるさすぎる役人、PCのことを疑っている刑事、PCに手柄を横取りされた同業者、一匹狼を気取る奴等が、この範疇に入ります。

足手まとい


 味方であるし、協力する意志もあるのですが、実力が伴っていなかったり、非常に不運だったりして、主人公の足を結果的に引っ張ってしまう人物です。
 足手まといが、お嬢様や可愛い少年の場合は、主人公はなんだかんだ言いながらも、我慢して助けてくれます。けれども、いい大人や口煩い年寄りが足手まといだったりすると、ギャグのネタになるか、怒りの対象になるかのいずれかです。

金の亡者


 味方にならないではないのですが、金のために生きているため、十分な報酬を与えないといけません。大阪弁でも使って、PCから出来る限りの金を絞り上げてください。
 情報屋や故買屋、闇ブローカーなどの商人達が、この範疇に入ります。

尊師


 素直に手伝ってくれればいいのに、「これも修行じゃ」とか「お主自身の力で勝ってこそ意味が有るのじゃ」などと御託を並べて、訳の分からないヒントしかくれない先生のことです。
 彼のくれるヒントは、後になってみれば「ああ、そうだったのか」と理解できますが、その場でいくら考えても解けるような代物ではありません。あまり深く考えないほうが、無難です。

洗脳


 以前は味方だったのですが、いつのまにか敵方に捕まって洗脳されてしまいました。そのため、突然味方を裏切ってしまいます。
 大抵の場合、親友や恋人の呼び掛けで目覚めるようですが、シリアスなストーリーでは、涙を飲んで倒してしまうことがあるかも知れません。また、麻酔や気絶させて、連れ帰ってから洗脳を解くというストーリーもあるでしょう。


壊れやすいツール


 PCが使うべき様々な道具や乗り物が、本来の性能を持っていなかったり、すぐに故障したりします。このような劣った装備で、冒険をこなせるかという課題が、PCの前に立ち塞がります。
 悪人の要塞から脱出しようとしたら見つかったのが廃品寸前のポンコツ宇宙船だったとか、時々弾の出ない銃で銃撃戦をしなくてはならないとかいった、おんぼろ品で敵の最新装備と互角に戦う工夫をするのが、冒険の眼目になります。

危険なツール


 壊れやすいツールのバリエーションです。爆発したり、腐蝕性だったりする危険なツールを使いこなすところに、壊れやすいツール以上のスリルが生まれます。
 ポンコツ宇宙船なので加速するとエンジンが加熱して爆発するかもしれないとか、敵の要塞を爆破できる爆弾はわずかなショックを与えても爆発してしまうとか、PCに命の危険を感じさせる物を登場させましょう。

ツールが無い


 本来なら有ってしかるべきツールが、何故か(または妨害によって)存在しないために、そのツール無しでシナリオに挑戦しなければなりません。
 ジャンプするのにジャンプ計算コンピュータが破壊されたとか、捕虜になって脱出したばかりなので銃が無いとか、そういった困難の時にどんな行動をするかによって、キャラのヒーロー性が試されます。

工作されたツール


 敵の工作によって、ツールに何らかの欠陥があります。それに素早く気付き対処しなければ、キャラは窮地に陥るでしょう。
 レースの際にエンジンに細工されたとか、5回使うと爆発するように出来ている銃とかです。

状況

生存に危険


 火事が起こっているとか、毒ガスが充満しているとか、人類の生存に不適当な状況があります。このような状況に耐えるために、特殊な装備(耐熱宇宙服など)を使用しなければならないので、PCの能力に制限を加えることが出来ます。

移動困難


 戦闘シーンにおける移動困難とは、泥沼などにPCを置いて、敵がホバークラフトやパーソナルジェットなどを使用している場合などです。自由に動けないPCは、不利な状況に陥ります。
 また、通常シーンにおける移動困難とは、急いで移動しなければならない(追われている・時間までに到着しなければならない等)場合です。道が悪いとか乗り物が故障したとかいった移動困難な状況に陥り、PCの工夫と努力を求めます。

時間


締切


 冒険にタイムリミットがあり、それを過ぎたら失敗になってしまいます。ゲームマスターは、シーンが変わるたびに「時間経過した」と、プレイヤーの焦りを招くように、時間経過を報告します。

レース


 本物のレースを行なっているのでもいいし、ライバルが居て競争しているのでも構いません。とにかく、自分達がどれだけ急いだとしても、ライバルがそれ以上に早ければ、努力が無意味になってしまいます。
 ゲームマスターは、時々、ライバルの状況をしらせるシーンを挿入すると、プレイヤーの焦りを招けます。例えば、「さて、その頃ライバル達は、××星へジャンプの最中だった。『おい、あいつらは来るかな?』『ふっ、無理だろう。ここまで差が開いちゃあ、諦めて家にでも帰っちまったんじゃねえか』と余裕の無駄口を叩いていた」などのようにです。


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