(C)hosoe hiromi
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戦士ヴィエの冒険
細江ひろみ(M−ヴィエ)

2005.2〜

キャラクターメイキング

「これがキャラシートです」と、マスターが一枚の紙をくばった。
 まず、RPGで遊ぼうと思ったら、普通はキャラメイク(キャラクターメイキング)から始めるのだそうだ。自分の分身となるPCが、強いのか弱いのか、魔法が使えるのか、器用なのか不器用なのか、どんな物を持っているのか、その他いろいろな設定をするのだそうだ。キャラシートとは、その設定を書き込むカードだ。
 それは、なにやら括弧や資格や、数字の入っていない計算式がかいてある紙である。
 なんだ?これは!!計算はやっぱりしなきゃいけないのか!書き込み項目がいっぱいある!こんなのにゲーマーと呼ばれる人たちは、すらすらと書き込んでいくのか?どうやって書いたらいいんだ?こんなに余白があるのは、計算用紙の代わりか?こまった?ヴィエの性格を、数字で現わすのかなあ?いまやヴィエのトレードマークになってしまった「無謀」はどうやって現わせばいいんだ?ダイス振って決めるんだろうなあ。でも、それで無謀じゃなくなって、いや戦士らしくなくなってしまったら、どうしたらいいんだ?どうやってRPGをすればいいんだ?こんな事なら、マスターの好意にばかり甘えていないで、ちゃんとルールブックを手にいれて、しっかり勉強しとくんだった!いや、私は何のRPGをやっているのかすら、知らないのだ!どうしたらいいんだぁ!いったいなんなんだぁ!これはぁ!
 ふと、視線を上げても、仲間のプレイヤーは別段驚いた様子もなく、この「キャラシート」を見ている。しかたがない、隣のマリアンヌさんに聞いてみよう。
「うーん、どう書くんでしょうねぇ」
 予想外にも、マリアンヌさんは平然としてこう答えた。なんでだ?
 今後RPGを楽しみ続けるなら、今やっているRPGのシステムぐらい、ちゃんと知っていた方がいいだろう。よし、マスターに聞いてみよう。
「このセッションは、まだ発売されていないRPGの、テストプレイを兼ねているのです。PCの名前と、職業だけ、先に書き込んでください、あとは順次説明します」
 ・・・テストプレイ?って?まわりじゃ、「おお!」だとか、マスターが作ったんですか?とか、騒いでいるけれども、私にはさっぱりわからない。なんとか、話を繋ぎ併せてみると、RPGのルールそのものを作った時に、そのルールでちゃんと遊べるかどうか、プレイヤーが、思惑どうりに、ルールを理解してくれるか、抜け穴や、矛盾はないか、それらを調べるには、実際にそのルールで遊んで見るのが、一番なのだそうだ。
 そんなものに、私は加わっていたのか!私みたいに、何も知らない人間がそんなテストプレイに混じっていていいのかなあ?それとも、一番RPGに対する常識がないから、いいのかな?
 しかし、これで誰もこのルールを知らないことが、はっきりした。それから、マスターに一挙一同説明してもらって、ダイスを振り、その値をキャラシートに書き込んでゆく。
「では、最初に強さを現わす値を出します。6面ダイスを3つ振って下さい」
せーの、うぁお!全部6の目が出た!これは、ものすごくいいことに、違いない。ものすごく強いか、もしかすると、ものすごく弱いか・・。
「うぁーい!全部6です。数が大きいと、強いんですかぁ?」
「そうです。なんて強い奴」
「しくしく」と、いきなりザムのプレイヤー。別にザムのプレイヤーが泣き出したのではなく、「しくしく」と言ったのである。(;_;)のかわりだろう。彼が言うには
「ザムがヴィエより弱いなんて・・・」
 それはそうだろう。一般的なセッションでは、キャラを作ってからプレイを始めるとゆう。この時は、3回目にしてはじめてキャラを作るのだ。すでに、各キャラのイメージができあがってしまっている。どうやらザムの強さは、極端に弱くなってしまったらしい。 ヴィエと腕相撲をして、負けてしまうザム、とゆうのは、ちょっと情けないものがある。
 そうやって、わいわいとキャラシートに書き込みをした。これをキャラメイクとゆうのだそうだ。そうやって作られたPCは、もちろん今までの2回のセッションでつくりあげられたPCのイメージとは、似ても似つかぬものになってしまった。
 しかたがないので、マスターが各PCにあわせて、修正をすることになった。当然ザムは強さを補強してもらって、ザムらしくなった。
「では、ザムの他に、自分のPCの個性を出したい人は?」
「ラディアンには、賢さは入りません。でも強さが欲しい」
「盗賊だろぉ?素早さじゃないのか?」
「いーの、盗賊は盗賊でも、ラディは強盗だから。こそこそ忍び込んで盗むよりも、正面から押し入って、欲しい物をもらうんだ。でも義賊だから、悪い奴と魔物の所からだけ、戴くことにしてるんだ」
 うあああ!そうすると、冒険者ってゆうのは、みんな強盗だったのか。
 こうやって、各PCの能力を決まると、次は持ち物を決める事になった。持ち物の一覧表が配られる。武器や防具は、それぞれいくつかの値を持っているようだ。やはり、RPGは数字と計算のゲームなのだろうか。
「これも普通は、持っているお金を決めてから、それで買って貰いますが、今日は各自持っている筈の物は、持っていることにして、重さやこっちに書いて、素早さの能力値をこっちに書いて・・・・最後に、計算式にあわせて計算してみてください。出た答が、今日振るダイスの数になります。それ以外の数字は、忘れてしまっても、結構です」
 そうだったのか!計算は、最初だけでいいのか!それなら楽だ。

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