(C)hosoe hiromi
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戦士ヴィエの冒険
細江ひろみ(M−ヴィエ)

2005.2〜

山盛りのダイス

 しかし、戦士ヴィエの場合、最高6個のダイスが必要になってしまう。しかし、そんなにダイスがいるとは思っていなくって、4個しか買ってこなかった。赤青黄緑各1色である。
「大丈夫ですよー」
 と、いきなりマスターが出したのは、お弁当箱いっぱいの、ダイス。色も形も大きさもさまざまなダイスが、お弁当のおかずのごとく、箱一杯につまっていた。それをテーブルの上にぶちまけて、各自必要な数の6面ダイスを借りることになった。
 うあー!これきれい!パステルカラーや、金銀ラメ入りのがある!赤と緑のマーブルなどとゆう気色の悪いのがある!殆どまん丸な100面ダイスとか、完全にまん丸な6面ダイス(重りが入っていて、ちゃんと使えるらしい)などなど、見ていて楽しくなってしまう。自分のは、混ざるとわからなくなりそうなので、片づけて、マスターの弁当箱の中から、どうにか同じ色で同じ大きさの6面ダイスをかき集めて、今回借りることにした。
 ダイスが片づくと、マスターは次に、小さな沢山の人形を出してきた。
「ここから、自分のPCに似たフィギュアを選んで下さい」
 この小さな人形を、フィギュアと言うらしい・。
 いろいろあるなー。怪物らしい物に、人間ではないらしいもの。あ、尼僧らしき人形もある。これはきっとマリアンヌだな。うーん、戦士ヴィエにぴったりの人形がない。少女で戦士の人形は、アックスを持ったのが1個あるだけだ。ちょうどチェーンメイルを着ているし、戦士ヴィエは、この人形にしよう。
 各自のフィギュアが決まると、PCの自己紹介だ。
 前からの連続参加しているPCが、強盗のラディアン、戦士のザム、狩人のカーノ、尼僧のマリアンヌ、そしてヴィエ。今回初めて参加するのが、魔術師のコルアと、盗賊のグリズ。名前だけで、変な持ち物の申請もないと、どうも新参加の二人のイメージがわかないなぁ。2人の他は、本人とPCではPCのイメージの方が強いけれども、これだと本人の外見のイメージの方が、強く出てしまう。なりほど、男性プレイヤーが、女性PCをやると、気持ち悪いとゆうことの意味が、よーくわかる。それに、目の前に録音用のカセットデッキがあると、みんなちょっと上がっているようだ。それとも、テーブルトークとゆうのは、こうしてちょっと上がってしまうものなのかな?

「では、試しにフィギュアを使って、やってみましょう」
 と、マスターが妙な紙を出した。地面模様なのだが、模様が升目になっている。これを、フロアタイルと言うらしい。このマスメを単位にして、フィギュアを動かし、PCがどこにどれだけ動いたかを、表現するのだ。
 ダンジョン内部用の、石模様のフロアタイル、屋内用の家具付きフロアタイル、草原用の、草模様のフロアタイル、などがあるらしい。
 フロアタイルの中央に、さっきのダイスの中からひときわ大きい金属の6面ダイスをデンと置いた。
「この紙は、浮き島だと思ってください。そしてダイスは墓です」
 この浮き島の墓の下に財宝があるとゆう話を聞きつけて、ここまでやってきた、とゆうシーンから、いきなり始まった。
「では、各自のフィギュアを、自分のPCがいるだろうとゆう位置に、置いて下さい」
 まず、盗賊のグリズと強盗のラディアンが、墓の一番近くに陣取った。もちろん、墓暴きをするためである。そして、他のPCのフィギュアは、もっと離れた所に置かれた。さて、戦士のヴィエは・とヴィエのつもりで考える。ヴィエとしては、この何が出てくるかわからない墓は、じっくり見てみたいし、盗賊の仕事は、たとえそれが、ヴィエにとってさっぱりわからない事であろうとも、やっぱり見てみたい。ならば、ヴィエのフィギュアは、盗賊達のすぐ後ろだ。
 こう考えて、フィギュアを墓のそば、盗賊達の後ろに置く。するとザムのプレイヤーから、危険だと、クレームが付いた。
 ちょっと考えてみたが、なるほど、墓には、墓荒らしを防ぐための、いろいろな仕掛がしてあるかもしれない。なるべく、そういった仕掛に対してはプロである盗賊盗賊にまかせておくのが、セオリーなのだろう。だから、私以外のプレイヤーは、墓と盗賊達から、離れた位置に、それぞれのフィギュアを置いたのだろう。
 しかし、私はヴィエが墓のそばに行くだろう、と考えた。ならば、ヴィエは墓のそばに行ったのだ。もちろん、それが危険だと言ったのがザムのプレイヤーではなくザムであれば、ヴィエもまた違った反応をしたとは思う。なぜなら、墓のそばにいったヴィエが、ザムのプレイヤーの意見を取り入れて、いきなり墓から離れるのは、とっても不自然だ。だが、ザムが墓から離れるように、ヴィエに言って、それがヴィエに納得できるならば、ヴィエが墓から離れたとしても、それは自然だ。納得できる。
 どうしても私は、戦士ヴィエに、ヴィエから見て納得できる行動以外、取らせたくなかった。ヴィエにヴィエとして不自然な行動を取らせ続ければ、このRPGとゆうゲームが、私に取って面白くなくなってしまう気がするからだ。RPGが生き残りゲームだとすれば、無謀な行動は慎まなければいけないんだろうけれども、私がやりたいのは、生き残りゲームではない。もちろん、ヴィエが死んでもかまわない、なんてことはないけれども、「戦士ヴィエ」が、自分の意志を持って、RPGの中で生きている。このヴィエの意志だけは、私はなにがなんでも、尊重したい。

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