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戦士ヴィエの冒険
細江ひろみ(M−ヴィエ)
2005.2〜
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妖魔の縁日
同行した女性はネリアさん。その妹さんが、リアンナさん。リアンナさんは、妖魔から買ったスモモを食べてから、毎夜妖魔のスモモを食べたがることと、身体が徐々に弱っていくこと以外は、目だった事はないらしい。で、ネリアさんに話を聞きながら、妖魔が市を開いているとゆう谷間にやってきた。
「谷に近づくと、スモモ売りの声が聞こえてきました。ちょっとイントネーションのおかしい、妙にこもった声です」
いきなりマスターは、声を作って・・
「スモモー、おいしいおいしいスモモだよー。では、賢さの抵抗ダイスを振って下さい」 あー、びっくりした。スムォムォー、などと、いきなり耳元でいうのだもの。ちょうど私はマスターの隣の席に座っていたのだ。
普通は、行動のすばやさの順番に、並んで座るのだが、全然わかっていな私に、マスターがいろいろ教えるために、マスターの隣に座っていたのだ。今も「えーっと、賢さの抵抗のダイスは‥」とか、教えてもらっている。
これも、成功と失敗は、戦闘の時と同じなのか。うーん、ヴィエは戦士だけあって、賢さの時に振れるダイスの数は、ガクンと減るなあ。あらよっと。全部失敗だ。こうやって、ダイスを振っているときも、マスターは「スムォムォー」とやり続けている。
「失敗した人は、フラフラとスモモ売りの声に呼び寄せられます」
うーんと、ヴィエはつまりぃ・・・
「うあーい!スモモだスモモだぁ!」
「あー!ヴィエさんいけません!」
さすがに、尼僧のマリアンヌは、僧侶らしく賢くて、スモモ売りに呼び寄せられるような事はない。しかし、マリアンヌがヴィエを止めようとしても、(ここでまたもダイスを振った)強いヴィエはずりずりとマリアンヌを引きずって、妖魔の市に、入り込んでしまった。
1回目のセッションの魔道師バスクが言った、
「強いだけが能ではない」とゆうのは、きっとこんな状況を指すのだろうなあ・・。
谷間の底では、妖魔達がさまざまな物を売っていた。もちろん、スモモもある。プレイヤーとしては、このスモモがやばいとゆうことは、わかっているが、ヴィエには、わかっていない筈だ。わかっていないヴィエの目の前に、「すごくおいしそうなスモモ」を差し出して、「お嬢ちゃん、一つ上げよう」と言われたら、ヴィエはきっと食べるに違いない。
「ありがとぉ!と言って食べます」と言うと、
「だめですヴィエさん、と言って取り上げます」と、マリアンヌに取り上げられてしまった。このへんのマリアンヌの反応は、非常に早い。
「だめぇ?と言って、マリアンヌを見上げます」
「だめ!」
このあたりから、私もゲームに乗り始めた。悪乗りといっても、いいかもしれない。ちょうどマリアンヌのプレイヤーとは、隣あっていたので、私は
「マーリアーンヌゥ」とか言いながら、実際に上目を使い、マリアンヌプレイヤーも、
「だめです!」とか言いながら、ヴィエの延ばした手を、叩いてみせていた。
ここから先は大騒ぎである、妖魔の声に、抵抗できなかった者は、とにかくスモモを食べたがり、抵抗出来た者は、それを止めるのに、手いっぱいになってしまった。
とくにザムは、スモモを買おうと、心に決め、ラディアンがそれを阻止するために、スモモ売りのスモモを、全部地面にぶちまけてしまった。こうなると、妖魔と私たちの、どちらが悪どいか、わかったもんではない。いくらなんでも、妖魔に戦闘になるか!しかし、ヴィエはスモモ売りの声に魅了されているままだからなぁ。これで、戦闘に加われるのだろうか。
しかし、妖魔は
「お客すぁーん、何をなさるんですぅー?」
と、言うだけだ。これは絶対に、悪質な妖魔なんかではない。しかし、それに答えるラディアンの、
「うるさい!おれはスモモが嫌いなんだ!」
とゆう答には、笑ってしまった。とてもラディアンらしいかったからだ。ついさっきまで、まじめに「話せばわかる」式にプレイしていたのが、ノッてきてつい感情に走り始めている。もう「癒しの鋼」どころではない。プレイヤーの私自身も、病?に臥している魔剣:月の鏡のことなど、忘れてしまっていた。自分でも薄情な奴だと思う。しかも、マスターは、暇さえあれば、「スムォムォーはー、いらぁーんかねぇー」っと声色たっぷりに繰り返している。盗賊グリズのプレイヤーなどは、
「うぉぉぉぉ!スモモ売りの声が耳につくぅー!」
と、騒いでいる。ついでに私も、
「魔物の人も、こうやって働いているんだね」とマリアンヌに言おうとしたのだが・・
「まももも‥まものも‥もものも‥‥、えーっとぉ」
結局、癒しの鋼については、再度訪れて交渉することになった。
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